同級生2

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同級生2
対応機種 PC-9801(PC98)
DOS/V
※一般にはPC98版とDOS/V版を総じてDOS版と呼称する。
Windows95(Win95)
PC-FX
セガサターン(SS)
プレイステーション(PS)
スーパーファミコン(SFC)
※一般にはPC-FX版・SS版・PS版・SFC版を総じてコンシューマ版と呼称する。
開発
発売元 エルフ(DOS/Win95)
NECアベニュー(PC-FX)
NECインターチャネル(SS)
バンプレスト(PS/SFC)
発売日 1995年1月31日(DOS)
1996年8月9日(PC-FX)
1997年7月11日(SS)
1997年8月7日(PS)
1997年8月29日(Win95)
1997年12月1日(SFC)
価格
ジャンル 恋愛アドベンチャーゲーム
レイティング 18禁(DOS/Win95/PC-FX)
18歳以上推奨(SS)
全年齢(PS/SFC)
コンテンツアイコン
キャラクター名設定 可(DOS/Win95/SFC)
不可(PC-FX/SS/PS)
エンディング数 ヒロインの人数+バッドエンド1
セーブファイル数 プロローグ : 1
本編 : 1~5(ゲームの進行に従って増える。SFCでは1~3)
セーブファイル容量
メディア
ゲームエンジン
画面サイズ 640*400 4bit(DOS)
640*480 8bit(Win)
BGMフォーマット FM音源(DOS)
PCM(Win95)
キャラクターボイス なし(DOS/SFC)
あり(PC-FX/SS/PS/Win95)
CGモード あり
音楽モード なし/あり(SFC)
回想モード なし
メッセージスキップ あり
オートモード なし
備考 現在は全バージョンロットアップ。

同級生2』(どうきゅうせい2)は、1995年1月31日エルフから発売された、18禁恋愛アドベンチャーゲーム1992年に発売された『同級生』の続編である。

なお、外伝シナリオ『卒業生』についても当稿にて記述する。

概要[編集]

前作に引き続き、シナリオ・ゲームデザインをエルフ社長である蛭田昌人キャラクターデザイン原画竹井正樹が担当している。

本作は、前作以上にドラマ性が非常に強いゲームとして発売された。それがユーザーに歓迎された反面、攻略本なしでクリアすることは不可能に近いほど難易度が高くなった。また、前作では一部の例外を除けば、全14人中11人までの複数ヒロインのシナリオを同時進行(つまり「二股」)させることが容易にできたのに対して、本作では二股は非常に困難で、事実上一本道のゲームとなった(但し、綿密にスケジュールを組んで行動すれば、全15人中9人までの同時進行は可能)。

それでもプレイヤーが満足したことから、後の恋愛アドベンチャーゲームはドラマ性を重視する反面、プレイヤーの行動の自由度はゼロに等しいビジュアルノベルを採用することが多くなったのであろう。

ストーリーとしては前作が夏の物語だったのに対し、本作は冬の物語になった。本編の日数は1週間短縮され、12月22日から1月6日までの2週間となっている(前述の難易度の高さも、この日数短縮による所が大きい)。

前作では自由度が高い反面、何をどうプレイしたらいいのか分からないプレイヤーが続出したことから、本作では単純なコマンド総当たり型アドベンチャー方式の「プロローグ」が挿入され、主要キャラクターと移動先が紹介されるようになった。本編には広大なマップを移動することが嫌と言う人向けに、マップ全体を縮図で捉え、行きたい場所をクリックするだけで即向かうことができる「縮小マップ移動」が導入されている。また、前作では自室で寝ると必ずセーブされると共にゲーム内時間が8時間経過していたが、本作ではセーブかロードを選べる上、セーブ箇所も最大5ヶ所まで増やされており、寝る時間も1~8時間の間で選べるなど、細部のシステム調整が施されている。

エンディング前の告白部分にも手が加えられた。前作では主人公からヒロインに告白するパターンだけだったが、本作では攻略の進め方によっては、ヒロインから主人公に告白するパターンも発生するようになった。


注意以降に核心部分が記述されています。

キャラクター[編集]

前作同様、同級生でないヒロインも登場する。声優名はSS/PS/OVA/卒業生OVAの順(Win版は未公表)。未登場及び声無しは「-」で表記。年齢はDOS版当時のもの(PC-FX版およびWin版ではソフ倫の規制改正の為、未表記)。

主人公[編集]

ゲーム版(デフォルト):りゅうのすけ(姓不明)
OVA版:近藤誠(こんどう まこと) 声:- / - / 菊池正美
年齢:18歳 / その他の設定は不明
八十八学園(やそはちがくえん)始まって以来の問題児として町内の有名人物。前作のたくろう同様女好きで、やることもハチャメチャだが、正義感と腕っ節共に相当強い所が、彼とはやや違う。母は彼が幼い頃に病死しており、父は考古学者でいつも海外を飛び回っている状態の為、現在は鳴沢親子と同居している。

主人公と同級生のヒロイン[編集]

鳴沢唯(なるさわ ゆい) 声:松下美由紀 / 同左 / 橘ひかり / 村井かずさ
年齢:18歳 / 身長:155cm / スリーサイズ:83(コンシューマ版以降は84)/56/84(cm) / 血液型:O
本作品のメインヒロインで、一人称は「唯」。同い年の主人公を「お兄ちゃん」と呼んで慕う。以前は別の女子校に通っていたが、主人公を慕う一心で八十八学園に転入し、同級生となった。美佐子の連れ子で、10年前の8歳の頃から主人公と同居している。早くに父親を亡くした経験からか、将来は看護婦(現在の看護師)を目指している。
後にギャルゲーアダルトゲームに一大ムーブメントを起こす「妹萌え」のパイオニア的存在として特筆されるキャラとなった彼女だが、設定上は只の「同居人」でしかない。前作でメインヒロインを務めた桜木舞が開発者の予想に反してあまり人気を得られなかった為、唯の設定制作には試行錯誤が重ねられた。当初は主人公の義妹という設定だったが、彼女の母親の美佐子を攻略対象にするに当たって設定が同居人へ変更された為、主人公を「お兄ちゃん」と呼ぶ設定のみが残されることとなった。この残されたワンフレーズが大ブームを呼ぶことになろうとは、蛭田昌人と竹井正樹にとって想定外だったと思われる。
OVA版の番外編の『卒業生』では、三四郎とみゆきの恋愛をサポートする形で登場する。
水野友美(みずの ともみ) 声:矢島晶子 / 同左 / 石津彩 / 熊谷ニーナ
年齢:18歳 / 身長:158cm / スリーサイズ:82/55/82(cm) / 血液型:A
主人公の隣の家に住む幼馴染。医療機器メーカーの社長の娘だが、成績優秀・スポーツ万能・クラス委員長と絵に描いたような優等生でもある。また、短気でプライドが高い反面引っ込み思案な所もあり、泣き虫。将来は薬剤師を目指している。いずみとは親友。現在では殆ど見られない、黒く太いフルフレームが目立つ眼鏡がチャームポイント。芳樹のことを遠回しに嫌う理由を、主人公は彼女自身に問題がある為と考えるが、実は…。その後の主人公の選択次第では悲惨な展開が待っているところからも、後年におけるヒロイン堕落ゲームの先駆者的キャラクターと言える。
なお、セックスシーンでは立ち絵から想像できないほど髪が長くなっているが、これは前作の正樹夏子などでも見られたように、竹井正樹がワンレングスのヒロインを描く際の癖。竹井曰く、描いた後になって「しまった」と後悔するも、絵的にはしっくり来るのでそのまま通してしまうとのこと。
篠原いずみ(しのはら -) 声:折笠愛 / 同左 / 伊藤美紀 / -
年齢:18歳 / 身長:150cm / スリーサイズ:87/57/88(cm) / 血液型:A
TVCMでも有名な工業会社・篠原重工の社長令嬢。弓道部に所属しており、ボーイッシュで活発な性格。また、物事をハッキリ言うタイプでもある。機嫌が良い時は無意識の内に爪を噛んでしまう癖を持つ上、背が低いことにコンプレックスを持っており、主人公によくからかわれる。そんな彼に想いを寄せるが、親友の友美の想いも自分同様であることを知っている為、彼女を傷付けたくない一心から悩む。
多忙を理由に殆ど登校してこない可憐については、彼女に一歩及ばない自らの容姿やプロポーションを気にしている為もあってか、良く思ってはいない。容姿は元より、主人公に対するスタンスからも、前作の黒川さとみに近いタイプと言える。
なお、設定や名前の由来は、『機動警察パトレイバー』やその登場人物からと言われている。
舞島可憐(まいじま かれん) 声:高田由美 / 同左 / 矢島晶子 / 同左
年齢:18歳 / 身長:168cm / スリーサイズ:88/58/88(cm) / 血液型:A
8歳の時に芸能界入りし、現在はトップアイドルの座にいる少女。その端麗な容姿ゆえに、髪型や服装を真似するファンが多数出るほどの有名人。また、その収入で「可憐御殿」と呼ばれる豪邸に住み、リムジンで通学するなどのお金持ちでもあるが、そういったことを鼻に掛けない謙虚な性格をしている。多忙で殆ど登校できない為に友人付き合いにも乏しく、学園内でも周囲には一歩引かれた目で見られてしまうが、それを一切気にしない言動で接してくる主人公に惹かれてゆく。
DOS版からSS版への移植に当たっては他のヒロイン同様にシナリオが変更されたが、その変更点からSS版は一部のファンからその存在を否定され、無かったものとして扱われている。また、竹井正樹曰く当初の設定ではトップアイドルではなく、最後の足掻きでヌードグラビア撮影に挑む落ち目アイドル兼コンビニ娘だったとのこと。本編で主人公とのセックスを迎える当日のイベントは、その名残。
OVA版では第1巻のメインヒロインを務める他、番外編の『卒業生』では唯と共に、三四郎とみゆきの恋愛をサポートする形で活躍する。
加藤みのり(かとう -) 声:浅田葉子 / 同左 / 佐藤美佳子 / 同左
年齢:18歳 / 身長:150cm / スリーサイズ:79/56/80(cm) / 血液型:AB
とにかく口数が少なく目立たない上、牛乳瓶の底のようなグリグリ眼鏡に髪型も硬めのお下げという地味な少女。これは「ちゃらちゃらした男」が嫌いな為わざとそうしており、眼鏡を外して髪を解くと別人のような美少女となる。その別人となった姿で「鈴木ひろ子」と名乗り、学園には内緒でコンビニエンスストアの店員として、家計を支えるべくアルバイトに勤しんでいる。店では主人公以外からもかなり男から言い寄られており、自分の外見だけに惹かれて寄ってくる男達に対する不信感をより強めていた模様。
ちなみに、企画当初はひろ子の容姿が可憐という設定。つまり、可憐のもう一つの顔がみのりという設定だった。故に二人の雰囲気はよく似ており、ひろ子と可憐が並んで描かれている『同級生2完全ガイド』(辰巳出版刊)の表紙では、その名残を垣間見ることができる。また竹井正樹曰く、ひろ子の姿とみのりの姿で全く別のセックスシーンを用意する予定だったが、後者はスケジュールの都合で没になったとのこと。
南川洋子(みなみかわ ようこ) 声:中村尚子 / 菊池いずみ / - / 木藤聡子
年齢:18歳 / 身長:175cm / スリーサイズ:91/60/88(cm) / 血液型:O
バイク屋の一人娘。学園には内緒でバイク通学を行っているほどのバイク好き。ボリュームに富む長く赤い髪が目立つ、いわゆる不良だが、筋は通す硬派。恋愛に関しては純情で、独占欲も強い。主人公の選択次第では、シナリオ終盤で自慢の長い髪をバッサリ切り落とし、いずみ並みのショートカットになる。彼女自体には、魅力に成り得る要素が他のヒロインに引けを取らないよう幾つも設定されているにもかかわらず、シナリオ終盤に「妊娠したから責任取ってくれ」と強制的にエンディングに持ち込むタイプである為か、本作品中の人気は今一つ(他のヒロインの場合は主人公の選択で告白を断れる)。OVA版での登場は『卒業生』のみ。
ちなみに竹井正樹曰く、いつも乗り回しているバイクはハーレーダビッドソンがモデル。また、髪の色はキャラクター設定が起こされた時点では本編同様に赤だったが、一部の原画では青に着色されている。竹井としては、同じくキャラクターデザインを担当した他社作品『卒業 ~Graduation~』に出てくる新井聖美のそっくりさんというお遊びのつもりだった模様。当然、CGでは全て赤に戻されている。
杉本桜子(すぎもと さくらこ) 声:深雪さなえ / 同左 / 今井由香 / 浅田葉子
年齢:18歳 / 身長:158cm / スリーサイズ:85/56/86(cm) / 血液型:AB
重病(病名は不明)を患った為、3年前から長期入院している少女。性格は極めておとなしく優しい。本来なら八十八学園に通い、主人公の同級生となる予定だった。窓から見える僅かな景色しか目にできず、ターボという名の小鳥だけが友達の寂しい闘病生活を過ごしていたある日、ひょんなことから主人公と出会う。
出現させる為の条件が極めて厳しい為、PC98版発売当時は人気が出る以前から隠しキャラクター扱いだった。しかしシナリオの出来からメインヒロインの唯と人気を二分する存在となり、後年の泣きゲーのヒロインの基礎を築く。更には、『Kanon』(Key)の美坂栞と並ぶ摩訶不思議な病弱キャラクターとしても知られるようになった。
OVA版では主人公のクラス名簿に名前があるが、長期欠席で除籍中の扱いにされている。

主人公と同級生でないヒロイン[編集]

鳴沢美佐子(なるさわ みさこ) 声:田中敦子 / 同左 / 井上喜久子(第9章以降は山田美穂) / 山田美穂
年齢:不明 / 身長:163cm / スリーサイズ:86/58/87(cm) / 血液型:O
唯の母親で主人公の母親代わり。10年前に夫を亡くして困っていた所、大学時代の知り合いである主人公の父親に頼まれ、主人公一家と同居。主人公の母が生きていた頃に自宅で開いていた喫茶店を、住み込みで受け継ぐことになった。
開発当初は主人公の父親の再婚相手、つまり義母継母)という設定だったが、「インモラルすぎる」との理由で、只の同居人になった。義母や義妹が当然のように攻略対象に含まれている後のエロゲー業界事情から見れば、かなり慎重な姿勢であったと言える。
彼女の年齢が不明で容姿もあまりに若いことから、DOS版発売直後のゲーム雑誌やパソコン通信では「彼女は何歳?」や、「美佐子と唯は実の親子ではないのでは?」などの論争が展開された。OVA版では40歳と設定されたが、やはりその若々しさから、西御寺有友に唯の姉と間違えられるシーンが存在する。SFC版では攻略不可。
都築こずえ(つづき -) 声:吉田古奈美 / 同左 / 柳原みわ / 同左
年齢:16歳 / 身長:148cm / スリーサイズ:78/54/79(cm) / 血液型:B
八十八学園1年生。図書委員でテニス部所属。少し変わった所があり、主人公の過去の武勇伝を噂で聞き、憧れている。また、喜怒哀楽が激しく落ち着きの無い多少我侭な性格の上、童顔で幼児体型。私服の好みもロリータ系である為、とにかく幼稚っぽい印象を受けるが、内面はそれほどではなく、プロポーションも下半身だけはそこそこ立派な安産型。
前作の斎藤亜子と同様に、掴めば取れてしまいそうなヘルメット風の髪型をしている。厳格な自宅には兄が一人いるが、本編には登場しない。SFC版では一人っ子になっている。
片桐美鈴(かたぎり みれい) 声:勝生真沙子 / 同左 / くればやしたくみ / -
年齢:25歳 / 身長:165cm / スリーサイズ:88/59/91(cm) / 血液型:A
八十八学園の現代国語と古文の教師で主人公のクラス担任。学園一の美人教師で、男子生徒の人気は高い。八十八町のマンションに一人暮らし。3年生の冬休みになっても進路が決まらない主人公のことを、終始気に掛けている。
教え子達には明かしていないが、美術大学助教授を務めている35歳の彼氏がいる。自分が教師であることに誇りを持っているが、皮肉にもそれが原因で彼氏との間には軋轢が生じており、結果的には主人公とのシナリオが一気に進むきっかけとなる。
OVA版では授業中のシーンで登場するだけで、見せ場らしい見せ場もない。SFC版では攻略不可。
野々村美里(ののむら みさと) 声:水沢潤 / 同左 / 安達まり / 同左
年齢:21歳 / 身長:160cm / スリーサイズ:82/55/82(cm) / 血液型:B
八十八町にあるバス会社「入梅興業」の社員。美鈴と同じマンションに一人暮らしだが、お互いに面識は無い。恋愛には普通を求める一方、実は刺激を求めるタイプ。また、セックスは普通に好きで、既に肉体関係を持った大学生の彼氏がいる。主人公達が「冬至温泉」へ旅行に行く際、バスガイドとして同乗したことをきっかけに、彼氏より刺激的な雰囲気を持つ主人公に惹かれていく。
竹井正樹曰く、髪型が間違っている(立体的にあり得ない、という意味か?)とのこと。OVA版ではゲーム版と違い、自宅ではなく同行先の露天温泉で主人公とセックスに及んでしまうが、それ以外に見せ場らしい見せ場はなく、『卒業生』には顔見せ程度で登場するのみ。SFC版では攻略不可。
田中美沙(たなか みさ) 声:こおろぎさとみ / 同左 / 同左 / -
年齢:20歳 / 身長:159cm / スリーサイズ:83/54/83(cm) / 血液型:B
前作から唯一引き続いての登場。現在は体育大学の2回生で大学寮住まい。前作の主人公とは一旦結ばれるも喧嘩別れになり、現在は一人。傷付いた心を癒すべく、親友の鈴木美穂が現在の居を構えている八十八町を訪れたところ、駅前にて主人公と出会う。前作の主人公とよく似たタイプである彼に困惑するも、急速に惹かれていく。
前作の主人公との恋愛経験や2年の歳月を経て人間的に成長を遂げた分、性的にも前作より大胆なキャラクターとなった。しかし、スポーツ万能なのは前作同様で、主人公にテニスの腕前を披露する。OVA版ではゲーム版と違い季節が夏の為、テニスウェア姿に加えて、水着姿も用意されている。
安田愛美(やすだ あずみ) 声:山田美穂 / 同左 / - / 菊池いずみ
年齢:21歳 / 身長:156cm / スリーサイズ:84/60/87(cm) / 血液型:O
八十八町にある保育園「聖・花園保育園」の保母(現在の保育士)。体付きは普通に大人である反面、顔付きは極めて童顔。天道新幹線に一目惚れされ追い回されている為か、警戒心が強く少々思い込みも激しい所がある。また、職業柄か母性本能の塊で、一旦惚れた相手には命まで捧げたくなるほど情熱的かつ献身的な恋愛感も持っているが、過去にそれが災いして失恋した経験がある為、男性に対して疑い深くなっている。
蛭田昌人曰く本作のヒロインで最も気に入っているとのことだが、竹井正樹曰く最も描き辛かったとのこと。SFC版では攻略不可。
永島久美子(ながしま くみこ) 声:かないみか / 同左 / 本井えみ / 同左
年齢:18歳 / 身長:151cm / スリーサイズ:80/55/81(cm) / 血液型:O
主人公達が温泉旅行で泊まった旅館「永島旅館」の一人娘。世間知らずで18歳とは思えないほど子供っぽいが、髪を解くと年齢相応の少女である。都会から来た一行に憧れて家出し、主人公を頼って自宅に転がり込む。雪国育ちで寒さには慣れており、真冬だというのに常にミニスカート姿。また、8歳の時に父親を亡くした為か寂しがり屋で、就寝時にはぬいぐるみを欠かさない。
OVA版では家出してきた際、西御寺有友にメイドと間違えられるシーンが存在する。
永島佐知子(ながしま さちこ) 声:滝沢久美子 / 同左 / 山口由里子 / 同左
年齢:不明 / 身長:165cm / スリーサイズ:89/60/87(cm) / 血液型:B
永島旅館の5代目女将(未亡人)で久美子の母親。家出した久美子を連れ戻すべく、主人公の元を訪れる。どんな時も色気が溢れる妖艶な容姿には似合わないほど肝の座った性格をしており、露天風呂ではたまたま主人公に裸を見られてしまうも全く動じず、悲鳴すら上げないほど。しかし、愛娘を心配するあまり、都会とそこに生きる男達にはかなりの偏見を持っている上、愛娘の為なら自身を犠牲にすることも躊躇わない。
OVA版での出番は僅か。SFC版・PS版では攻略不可。

コンシューマ版オリジナルヒロイン[編集]

西御寺静乃山本律子はプレイステーション版、南雲麻耶はスーパーファミコン版にのみ登場。

西御寺静乃(さいおんじ しずの) 声:藤野かほる
西御寺有友の異母妹。出生の関係もあり、兄と違って控えめな優しい性格。
山本律子(やまもと りつこ) 声:手塚ちはる
可憐と同じ事務所に所属しているロックシンガー。事務所内で可憐が唯一心を開く存在でもある。ただ、その人気は作中のファンや本作のプレイヤー共々、可憐には遠く及ばない。SFC版でもサブキャラクターとして登場。麻耶とのデートで彼女が出演する音楽番組を鑑賞することになる。無名だが実力は確か。
南雲麻耶(なぐも まや)
如月神社の神主の孫娘で、巫女に就いている18歳の少女。神社で祖父と二人暮しをしている。八十八学園では主人公と同級生だったが、2年生の時に家庭の事情、つまり巫女に就く為に中退済み。「おじいさまの所で暮らすことになって、こっらの学校に編入しようとも思っていたんですけど」という台詞から、高校2年生のときに如月町に引っ越してきたと思われる。主人公曰く、「同級生になれなかった同級生」。祖父である神主は、外見どおりの厳格な老人。高血圧で、医者から大声を出さないように言われている。

サブキャラクター[編集]

西御寺有友(さいおんじ ありとも) 声:緑川光 / 結城比呂 / 一条和矢 / -
西御寺財閥の御曹司で、物事はもちろん恋愛までも全てお金で解決できると思っている。主人公と様々な面で張り合うライバルで、家が上流であることを何かと引き合いに出す偏ったプライドの持ち主。恋愛の本命は唯だが、それ以外の娘にも手を出しており、外見が良いこともあって女子からの人気も高い。
OVA版では、ゲーム版よりも嫌味な部分が抑えられて偏った性格ではなくなっており、ややギャグキャラ化しながらも芳樹と共に主人公を助けることもあるなど、悪友的なキャラクターに変更された。
長岡芳樹(ながおか よしき) 声:千葉一伸 / 同左 / 室園丈裕 / 同左
部員は自分一人という写真部の部長。デブでメガネとオタクの負のイメージを代表したような容姿の上、趣味は女の子の写真の盗撮、特技は他人の秘密を探ることの為、学園の全女生徒から忌み嫌われている。
OVA版では、ゲーム版とはまるで違う前向きな性格でギャグキャラ化。主人公や西園寺にからかわれたりボコボコにされつつも、どこか憎めないキャラクターに変更された。
川尻あきら(かわじり あきら) 声:石井康嗣 / 同左 / 川津泰彦 / -
主人公の親友の柔道マン。基本的にはまともな性格だが、部活中のみならず普段着やスキーウェアとしても柔道着スタイルを貫き通す点が、普通ではない。冒頭で唯に気があるような素振りを見せる一方、女の子とは全く縁がないように見えるが、実は…。TV番組の話題も豊富で、可憐のファンでもある。
天道新幹線(てんどう しんかんせん) 声:藤原啓治 / - / 江川央生 / -
八十八学園の柔道部顧問や生徒指導も担当している体育教師。問題児である主人公に何かと因縁を付けてくる。愛美に一目惚れした後は、今で言う所のストーカーと化す。
カエルおやぢ 声:西村知道 / ? / - / -
本名不明の中年サラリーマン。美佐子目当てに喫茶店に毎日通っては、彼女にしつこく言い寄る。
竜二(りゅうじ) 声:細井治 / ? / - / -
名字不明。ひろ子と同じく、セブンマートのアルバイト店員。担当ローテーションはひろ子がいない時間。派手なパンクヘアやピアスが物語るように、普段はロッカーの模様。
変質者(へんしつしゃ) 声:岡和男 / ? / - / -
本名不明。八十八公園で唯を襲った中年男。
ひかり 声:石井直子 / ? / 勝生真沙子 / 同左
名字不明。可憐のマネージャーで、かなりきつい性格。可憐に接近する主人公を危険視しており、何かと妨害してくる。SS版では攻略対象ヒロインへの格上げこそ無かったが、彼女のキャラを掘り下げたシナリオが追加された為、PC版とは少し異なる印象をプレイヤーに与えることとなった。
怒り野ボツ子(いかりの ぼつこ) 声:山崎和佳奈 / ? / 橘U子 / -
深夜の町を徘徊する謎の女性(PC版では全裸に亀甲縛りという痴女スタイル)。メインキャラクターだったのに没にされた恨みと称して攻略情報を主人公に教えてくれる、要はお助けキャラクター。
SFC版ではおでん屋台を引き、胸にサラシを巻いた謎のオデン屋としても登場。のれんで顔が見えないものの、体型やイヤリングから主人公にはボツ子だとばれているが、本人は頑なに否定。こちらも深夜の町を徘徊しているが、遭遇するとおでんの代金として(食べていなくても)金をふんだくられるという、お邪魔キャラクターになっている。ヒロインになって没にされた恨みを晴らす為か、屋台を引く生きのいい男が欲しいだけか、主人公に執拗に言い寄り、睡眠薬や媚薬を堂々と盛ろうとする。代金を払い続けると最終的には「貴方の恋が破れたら迎えに来る」と宣言、主人公には恋人を作る以外には拒否する術はなく、事実上バッドエンドがボツ子エンドに置き換わることになる。スタッフロールやFinの文字の表示などのエンディング処理は他のヒロインと同じだが、主人公は最後までボツ子を拒否しており(画面が暗転して失恋したときのBGMが流れる)、エンディング内容も「主人公は養分を吸い取られて痩せ細っていき、同級生は誰も声を掛けようとせず、唯と美佐子も逃げるように他の町へ引っ越していった」というものである。
OVA版ではヒヒ親父の愛人として登場。

移植版[編集]

PC-FX版
開発は前作同様、フライト・プランが担当。
ヒロインは追加されなかったが、内容はDOS版をほぼ完全移植(セックスシーンのヒロイン絶頂CGや、主人公との体液差分CGなどは削除)。CGを256色化した他、DOS版には無かった日常のリアルな効果音や声優による音声も追加。
当時の家庭用では唯一の18禁指定で発売された。
セガサターン版
PC-FX版を元に移植。開発はフライト・プランが担当。
ヒロインは追加されなかったが、可憐のマネージャーであるひかりのエピソードが追加され、キャラクターを掘り下げた。本編クリア後には『卒業生』がプレイ可能。
プレイステーション版
移植・発売メーカーが違う為か、セガサターン版とは一部声優が異なる。
ヒロインに静乃と律子が追加。フィギュア12体が付属した『EXTRA BOX 限定版』も発売されたが、13,800円という高価格と、下手なハードよりもかさばる大型パッケージの為に大量に売れ残り、あちこちの店頭で捨て値販売される姿が見られた。
Windows95版
エルフによる自社移植。BGMアレンジは与猶啓至が担当。
後のWin版『同級生』と同様の理由からヒロインの追加は行われなかったが(時間的にも無理)、CGを256色化して声優による音声を追加した以外は、元になっているPC98版に極めて忠実な内容だった為、後にWin版『同級生』の出来に落胆したファンからは再評価された。本編クリア後には『卒業生』がプレイ可能。
キャッチコピーは「貴方だけの青春がこの中にある。」。なお、スペシャルディスクは制作されなかった。
スーパーファミコン版
ヒロインに麻耶が追加された一方、容量の問題からか、美沙以外の年上ヒロインは全て攻略不可に、残ったヒロインもイベントや会話の一部が削除、置き換えがされ、美沙以外の女の子から告白されることが無い、セーブファイルが最大で3つまでしかない、西御寺、天道、ひかり、謎のオデン屋のBGMが全て芳樹のテーマに、スタッフロールのBGMがタイトルテーマと同一曲になっているなど、BGMの数も削られている。だが、何故かボツ子のエンディングが追加されている為、その意図に首を傾げたプレイヤーも多い。SFCのソフト市場衰退の為に発売未定となっていたが、ローソンでのゲーム書き換えサービス『ニンテンドウパワー』専用新作ソフト第1弾として、世に出ることとなった。なお、画面の切り替え時に、暗転したまま、または砂嵐状態になってフリーズすることがままある。
他機種版がロットアップしていく中、任天堂各サービスセンター・営業所での書き換えサービスが続けられていたが、2007年2月28日をもってサービスが終了した為、現在では入手不可。

卒業生[編集]

概要[編集]

本作はPC98版『同級生2』のスペシャルディスク、セガサターン版、Windows95版にてプレイできる、本編の外伝シナリオである。

まず、起動後には『同級生2』本編のヒロインを選択する。というのも、本作開始後の時系列は『同級生2』本編での告白後かつエンディング直前に位置しており、本編のヒロインがりゅうのすけとのエンディングを迎えるに当たっての心境が、三四郎とみゆきの恋模様を通じてわかるようになっている為である。

後に『同級生2』本編同様に、この外伝『卒業生』もOVA化された。

キャラクター[編集]

声優名はSS版/OVA版の順(Win版は未公表)。

三四郎(さんしろう) 声:- / 岸尾大輔
本作の主人公。名字不明。八十八学園の卒業生で、りゅうのすけ達の1年先輩に当たる。在学中は一流大学に現役トップで入学するなど、学園創立以来の成績を修めたが、スポーツだけは並の下で終わった身。西園寺有友の家庭教師を務める一方、みゆきに密かな想いを寄せている。りゅうのすけとはちょっとした因縁あり。
榊原みゆき(さかきばら -) 声:皆口裕子 / 水沢潤
三四郎が想いを寄せる淑女で、本作のヒロイン。白薔薇音楽院2年生。有友にピアノを教える他、いずみ達の家庭教師を受け持っており、その端麗な容姿と優しい性格で、後輩の皆からは良き先輩と慕われている。

OVA版[編集]

概要[編集]

前作同様、ケイエスエスピンクパイナップルレーベルで製作し、1996年3月22日に第1章が発売された。本編全12章(売上が好調な為に全9章予定が全12章に延長された)と、外伝『卒業生』の全3楽章(全3話)から構成される。

基本的には原作に沿った内容を15禁(R指定。しかし前作同様、後のビデ倫規定改定により、現在では18禁の範疇に入る)で制作していたが、当時は15禁・18禁OVA市場がバブル期にあったことから、新たな試みも導入された。それは性的描写シーンを一切盛り込まずにシナリオを重視して描くというもので、その方針によりシリーズ中数章が一般向けとして制作された。現在では考えられないことであるが、裏を返せば、それだけ当時の市場の好調ぶりと『同級生2』のネームバリューの高さが伺える。なお、外伝の『卒業生』の方は全て一般作。

また、1998年7月から8月にかけての9週に渡り、第1章から第9章までの性的描写を全てカットした再編集版が、UHFアニメとして深夜枠で放映された。アダルトゲームが原作のアニメとしては、地上波で放送された初の作品でもある(ちなみに、初めから全年齢で企画されたアダルトゲーム原作のUHFアニメは、『To Heart』)。

更には外伝の『卒業生』も、『同級生2』本編OVA版の売上が好調だったことから、『同級生2 Special 卒業生』のタイトルでOVA化された。一般作でありながらお色気シーンが満載で、特に唯と可憐との絡みはちょっとした見せ場。なお、OVA版『卒業生』での唯はヒロインではなく、あくまで三四郎とみゆきの恋愛のサポート役として登場している。

放送局[編集]

サンテレビ(幹事局)、KBS京都広島ホームテレビテレビ神奈川ちばテレビテレビ埼玉TVQ九州放送テレビ愛知テレビ北海道新潟放送静岡放送AT-X

スタッフ[編集]

サブタイトル[編集]

『同級生2』
  1. 桜の舞うころ…
  2. 初夏・雨上がり…
  3. 夏・別れ・そして…
  4. 秋・枯葉の季節に…
  5. ホワイト・クリスマス
  6. 心もよう、くもりのち…
  7. さよなら…いつまでも…
  8. それぞれの春 そして…
  9. 刻の流れに…
  10. 出会い、そして…
  11. 夢、それから…
  12. 兄弟…それとも…
『同級生2 Special 卒業生』
  1. みゆきと可憐のオトコの度胸
  2. みのりと友美と温泉旅行
  3. プールと告白とサクラサク!?

関連書籍[編集]

同級生2完全ガイド
辰巳出版より発行。前作の『同級生原画集』同様、竹井正樹によるカラー原画を収録している他、ゲーム本編の解説や攻略法、スタッフインタビューも掲載している。
パーフェクトコレクションシリーズ「同級生2」
ケイエスエスより発行。前作の『パーフェクトコレクションシリーズ「同級生」』同様、OVA版全話の解説やキャラクター設定を掲載。

関連商品[編集]

スペシャルディスク
DOS版のパッケージに入っている応募用紙で購入できた特典ソフト。当時のエルフ広報社員が進行するハチャメチャな特別編『マハートの世界』、本編とは全く異なるパラレルワールドを舞台とした『鳴沢家の居候』、外伝シナリオ『卒業生』のミニアドベンチャーゲーム3本がプレイできる他、ボツ子による本編の攻略コーナーもあった。
『卒業生』はセガサターン版とWindows95版にも含まれているが、それ以外の項目はこのディスクのみでしかプレイできない。
オルゴール
劇中の杉本桜子のエピソードで出てくるメロディが流れる。エルフより制作・発売された。
ポスタードリーム
同級生』とカップリングのポスター自動販売機。バンプレストより制作・発売された。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]