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:膝まではぴったりしており、膝から裾に向かって広がっているもの。
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:ヒップの下から裾に向かって広がったもの。
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:極端に太いシルエット。
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:腰帯が身頃<small>(みごろ)</small>と別になっている仕様のパンツ。腰帯にはベルト通しが付く。[[ベルト (服飾)|ベルト]]を用いる。
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;ベルトレススラックス(カリフォルニア・ウエストバンド、ハリウッドウエストバンド、ワンピースウエストバンド)
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:腰帯と身頃が一体になっている仕様のパンツ。[[サスペンダー]]を用いる。アジャスターベルトという金具が着いていて、ウェストサイズが調整できる。礼服に多いスタイル。1個から2個のボタンで腰帯と身頃を閉める。
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タックは、腰回りの前側にあるひだ(プリーツ)。ヒップと[[腿]]<small>(もも)</small>周りに余裕をもたせる。
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タックが多いほど太くなり、クッションを長くする必要がある。
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:タックが1本あるもの。ハーフクッションとワンクッション向き。
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:内倒しのタック。
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== 脚注 ==
 
== 脚注 ==

2019年11月30日 (土) 11:19時点における版

ズボン(洋袴)とは衣服ボトムスの一種で、2本に分かれた筒に片脚ずつを入れて穿く形のものを指す。 片仮名で表記されるが、日本語である。 下半身の下着を身に着けたその上に穿くものである。着用中にずり落ちてこないように、ベルトサスペンダーなどで留められる。

名称

同様のものは、場合によって、スラックストラウザーズパンツなどと呼ばれることも多い。また、種類ごとにジーンズチノパンカーゴパンツなどとも呼ばれる。

現在は、ファッション業界を主として、英語圏内で現在主に流通している「pants」(「pant」の複数形 )に即してパンツという呼び方も勢力を増しつつあるが、一般的な日本語としては「ズボン」という呼び方のほうが今なお根強い。例えば、「パジャマのズボン」、「スウェットズボン」、「子供用ズボン」、「半ズボン」などという使い方が主となっている。

「ズボン」の語は、フランス語で「ペチコート」の意味の「jupon」から来ているといわれる。ほかに、江戸時代末期に、穿く時に鳴る音の擬音「ズボン」から名称ができたという説もあり、これは『トリビアの泉』にて取り上げられた。ただし、正確な由来はまだ分かっていない。 日本での当て字は洋袴である。

国語辞典 『言泉』国文学者 落合直文 (おちあい なおぶみ) ・編纂によれば、

ずぼん 洋袴 【名】 『幕末の頃、幕臣大久保誠知といふ人のこれを穿けば、 ずぼんと足のはいるとて言い初めたる語なりといふ』  洋服の下部。足に穿つもの。形、股引に似たり。

とある。

歴史

構造は単純であり、古代から存在した。世界最古のズボンは、中国タリム盆地の墳墓から見つかった3,300年前のもので、遊牧民が馬に騎乗する際に着用していたものと考えられている。同様のズボンは、イラン人スキタイ人(アケメネス朝ペルシア人も含む)のようなユーラシア大陸の放牧民が着用し、後にハンガリー人オスマン人によって近代ヨーロッパに伝達されることになる。

古代中国では騎兵だけが着用していた。紀元前307年に武霊王が、北方の遊牧民族の習慣をまねする形で乗馬に適したズボン式の服装を初めて取り入れた。

日本でも3世紀頃より直垂というズボンと同じ形式の着物が存在した。

古代からヨーロッパの文化に歴史上の要所で紹介されたが、用いるのは貴族階級に限られ、一般人にまで普及したのは16世紀以降の近世からである。

ズボンの英名であるTrousersという単語は中世アイルランドのtriubhas(体にぴったりとしたショートパンツ)から来たゲール語を起源としている。

男性のズボン

英語のTrousersが単数形ではなく複数形なのは、15世紀に男性たちが着用していた別々のホース(hose:中世貴族が着ていたタイツ)がその起源だからである。ホースは作成が容易で、上部にあるポイントと呼ばれるダブレット(Doublet)に紐で固定しやすかったが、時を経るにつれ2つのホースは結合されていった。最初は後ろが結合され、表側も結合されていったが、衛生的な機能のために大きな開放部がまだ残されていた。元々はダブレットがほぼ膝まで届く長さとなっており、陰部を効果的に覆い隠すことができたが、流行が変化してダブレットが短くなり、男性は生殖器をコッドピース(codpiece)で覆う必要が出てきた。

16世紀末になるとコッドピースはホースと一体化していた。この筒は現在では通常ブリーチ(breeches)と呼んでおり、だいたい膝までの長さがあり、フライフロント(比翼)やフォールフロントといった開閉機能を有していた。

フランスの男性はフランス革命当時、上流階級の膝丈のブリーチの代わりに、足首までの長さのあるズボンやパンタロン、今日では登山などの時にはくニッカーボッカーのようなキュロットという膝丈あたりまでの衣服といった、労働者階級の衣装を着ていた。

このスタイルは19世紀初期にイングランドへと伝わった。伝えたのはジョージ・ブライアン・ブランメルと推測されている。19世紀中頃までファッションストリートの流行服としてブリーチに取って代わった。ブリーチは若い学生によりプラスフォアーズ(plus-fours)や運動着とするためのニッカーズ(knickers)として1930年代を生き延びた。

水兵は世界中のファッションとしてのズボンを普及させる役割を担ったと推測される。17世紀から18世紀にかけて、水兵はガリガスキンズ(galligaskins)と呼ばれるだぶだぶのズボンを着用していた。水兵はまたデニムで作られたズボンであるジーンズを最初に着用した人々でもあった。これらはがっしりとしていて頑丈だったため、19世紀後半にアメリカ西部でさらに一般的になった。

女性のズボン

20世紀後半になるまでズボンは女性のファッションアイテムにならなかったが、100年前には屋外作業用として男性のズボンを、サイズを直して着用し始めた。

ヴィガンのビットブローガールズ(pit brow girls)は危険な炭鉱での仕事のためにズボンを着用し、それがヴィクトリア朝の社会を憤慨させた。彼女たちはズボンの上にスカートを着用し、それをめくりあげてウエストで固定した。

19世紀アメリカ西部の牧場で働く女性もまた乗馬のためにズボンを着用し、また20世紀初期には女性飛行士などの女性もよくズボンを着用していた。女優のマレーネ・ディートリヒ(Marlene Dietrich)とキャサリン・ヘプバーン(Katharine Hepburn)は1930年代からズボンをはいた格好で写真をとり、ズボンが女性にも受け入れられる一助となった。第二次世界大戦中には女性が工場で働いて戦争のために男性の仕事を行うときに、その作業内容によりズボンを着用していた。そして戦後になるとガーデニングやビーチなどのレジャーや娯楽のためのカジュアルウェアとして容認されるようになった。

ズボンの種類

ズボンの構造

スラックス、ジーンズ、カーゴパンツなどのズボンには、共通の構造がある。

シルエット

普通型
流行によって細くなったり太くなったりするが、あまり変化はない。
テーパード
裾口に向かって、先細りになっている。
スリム・スラックス
  • スキニー
テーパードを細くしたもの。
パイプド・ステム
煙突のように、上から下まで同じ太さのもの。
フレア
膝まではぴったりしており、膝から裾に向かって広がっているもの。
丈の長いブーツが下に履けるもの。
裾の広がりがブーツカットよりも大きいもの。膝から下がベルのように広がっている。
セーラー・パンツ
ヒップの下から裾に向かって広がったもの。
オックスフォード・バックス(バギーパンツ
極端に太いシルエット。

ウエストバンド

セパレート・ウエストバンド(スプリットウエストバンド)
腰帯が身頃(みごろ)と別になっている仕様のパンツ。腰帯にはベルト通しが付く。ベルトを用いる。
ベルトレススラックス(カリフォルニア・ウエストバンド、ハリウッドウエストバンド、ワンピースウエストバンド)
腰帯と身頃が一体になっている仕様のパンツ。サスペンダーを用いる。アジャスターベルトという金具が着いていて、ウェストサイズが調整できる。礼服に多いスタイル。1個から2個のボタンで腰帯と身頃を閉める。

タック

タックは、腰回りの前側にあるひだ(プリーツ)。ヒップと(もも)周りに余裕をもたせる。

タックが多いほど太くなり、クッションを長くする必要がある。

ノータック
タックのないもの。ノークッションとハーフクッション向き。
ワンタック
タックが1本あるもの。ハーフクッションとワンクッション向き。
ツータック
タックが2本あるもの。ワンクッション向き。
インタック
内倒しのタック。
アウトタック
外倒しのタック。

脚注

関連項目