その時歴史が動いた

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その時歴史が動いた』(そのときれきしがうごいた)とはNHK総合テレビで放送されている歴史情報番組である。放送開始は2000年3月29日NHK大阪放送局制作。

司会者

  • 松平定知(NHK東京アナウンス室所属アナウンサー。収録の度に大阪に来ている)

番組内容と特徴

歴史のターニングポイントとなる瞬間を「その時」と定義し、そこに至るまでの状況や人間模様を映像で解説する。毎回、番組の佳境の時に松平が発する「そして皆さん、いよいよ今日のその時がやってまいります…」のフレーズが一つの特徴である。そして最後は「今夜もご覧頂きありがとうございました」の決めセリフで締め、エンディングとなる。エンディングでは「その時」のその後の影響などを取り上げる。

なお番組冒頭では「人間のドラマ、それを人は歴史と呼びます。決断の時、決行の時、人は何を考えどのようにして動いたか、その歴史の決定的瞬間を取り上げます」という挨拶があったが、最近の放送ではそれがほとんど省略されている。

これまでNHK総合で放送してきた歴史をテーマにした番組は中近世をとりあげるのが専らであった。それに対し本番組は明治大正時代から1960年代にまで至る近現代史を積極的に取り上げるのが特徴といえる。第1回放送のテーマが日露戦争であり、2006年の放送時間変更をきっかけに女性史などにもスポットライトを当てていくことになっている。昭和の歴史化が進んだこと、歴史教科書問題への関心の高まりなどといった番組開始当時の世相が背景にあるとみられる。

「その時」までの再現映像では過去の大河ドラマの一場面を使っているケースがある(出演者の顔はわからないようにしてある)。一方、番組の再現映像が教育テレビ学校放送で使用されたりもする。さらに毎回ではないものの、歴史上名高い建築物や戦場・場面(安土城、ミッドウェー海戦など)を質の高いCGで再現する点はNHKならではと言える。

また、不定期で『歴史の選択』と題した双方向対応の番組も行われている(2005年度までは「その時-」とは別番組扱いだったが、2006年度からは同番組の企画の一として位置づけられている)。これは松平と上田早苗両アナウンサーが司会を担当するもので、ある歴史の出来事に別の定義(選択肢)を設けたらどうなるか松平、上田の両氏がそれぞれの立場から意見を述べ合い、それについて視聴者らはそれを見ながら歴史上の人物の行動などについて視聴者がどのように考えるかを地上デジタル放送の双方向機能などを生かしてアンケートをとりながら番組を行うという企画である(この回は双方向アンケートを取る関係上、スタジオ進行部分は生放送)。

また、2007年には更に新しい企画『歴史ドキュメント01』もスタートしている。

なお過去にKTC中央出版より活字化された書籍が出版されていたが、現在はホーム社より漫画化された書籍のみ順次出版されている(発売元は集英社)。

NHKが2006年に公開した「ジャンル別番組制作費」によると、同番組の制作費は1回につき1,650万円掛かるとのことである。

放送時間

毎週水曜日21:15から放送、2006年4月からは現在の22:00から22:43に本放送している。再放送は翌週の金曜日の1:10~1:53(近畿地方のみ先行で0:00~0:43)にされているが、時間帯が変更されることもある。また2005年10月7日から毎週金曜日→その後2006年4月2日より毎週火曜日の16:05から過去の放映作品のアンコールを放送する。

影響力と問題点

この番組の影響力はかなり大きく、2006年4月5日放送の「マッカーサーを叱った男 ~白洲次郎・戦後復興への挑戦~」でゲスト出演した作家・北康利の著作『白洲次郎 占領を背負った男』の売り上げがベストセラーランキング10位台に上昇したほどである。また、この番組が紹介した新解釈や新発見は大河ドラマなどの内容にも反映される。

その一方で問題点もある。毎回の放送で定説を覆すような新説を取り上げるものの、例えば長篠の戦いにおける「武田騎馬軍団」など誤解を招くような旧説に固執する傾向が多々ある。また番組の性質上しかたない面もあるが、歴史のターニングポイントとは言いがたい出来事を誇張気味に取り上げることも目立つ。

「その時」までの歴史

ウィキペディアで項目化されていない番組も多いが、これまでNHKでは歴史を取り上げた教養・バラエティ番組を代々制作してきた。

ゲスト

など多数。ほぼ毎回変わる。

放送リスト

その時歴史が動いたの全放送リストを参照。

番組で登場した歴史上の人物

テーマソング

  • 作曲:谷川賢作
  • 同番組のテーマソング・挿入歌を収録した「その時歴史が動いた・オリジナルサウンドトラック」がポリスターより2004年11月21日に発売された。

外部サイト


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